ruin

自分は人の好意を消費して生きていると思う。
ずるい、不誠実だと後ろ指を指されても仕方ない生き方をしていると思う。

自分は人に媚びることが上手いのだと思う。
冷たそうだとか怖そうだとか言われる顔つきをしているけれども、柔らかく暖かいと言われる声と落ち着いた喋り方にギャップがあるようで、それがかえって良い第一印象を与えるのに結びつく。
それを理解しているから、武器にして人に取り入る。

自分としては別段相手によって態度を変えているつもりはないが、この媚びた態度が人懐っこく思われるようで、一定数自分に好意を持ってくれる人というのが出てくる。
中には自分が恋愛感情を持ってそのような態度を取っているのだと思い違いをしている人もいれば、自分が八方美人であることを理解した上で好意を持ってしまったことを嘆く人もいる。

恋愛というものを覚えた高校生の頃から、こういうことはよく起こる。
「彼氏と別れてほしい。俺と付き合ってほしい」
「彼氏がいることは知っている上で勝手に好きになってしまった。気持ちを知っていてくれるだけでいい」
「その気もないのにあんな態度取ってるんじゃねぇよ」
侮辱も含めていろいろな人から、いろいろな言葉をかけられてきた。
相手のためを思えば冷酷に突き放すのが優しさであると思うけれど、それすらもしない残酷な人間なのだ。そもそも、諸悪の根源は自分なのだから言い訳すらもできない。

人から好意を向けられて嫌な気持ちはしない。
でも、本当に相手のことを思う気持ちがあるのならば、「ありがとう」だの「友達として好きだよ」だの、歯切れの悪い言葉で相手を繋ぎとめていてはいけないのだ。
「いつかきっと」の幻想を見させておきながら、その「いつかきっと」は訪れることはない。蛇が獲物を締め付けて殺すように、自分は相手の若さや時間をじわじわと消費して腐らせていく。
蛇ならまだマシだ。最終的には獲物を飲み込んで血肉にするのだから。
自分は締め付けるだけ締め付けて、殺さない。かといって離すわけでもない。
相手がもがいて逃げ出すまでは、恒久的にそのままだ。

でもきっと、いつまでもこんなことをしていられるわけでもない。
こんな生き方もせいぜい若いうちだけで、あと5年もすればそもそも誰も自分になど興味を持たなくなるだろう。
そのときになって自分はある種の呪い染みたものから解放されるのか、報いや制裁を受けるのか、今はまだわからない。
人の若さと時間を奪って生きてきた人間が、若さを失ったときにどうなるのかの答えを知るのは、あと何年後のことだろうか。
ある意味で、楽しみでもある。

by innocentl | 2018-09-29 13:23 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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