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ひろがり

今メインで受託しているところの社長さんに会社員に戻ることも視野に含めて行動をしていると話したら、知り合いがやっているという編集プロダクションのアシスタント業務の仕事を紹介してくれた。
雇用形態は正社員ではないので相変わらず肩書はフリーランスのままになるが、働き続けて肌に合えばゆくゆくは社員登用ということもしてくれるとのことだった(実際どれほどのリアリティを持ってそう提示しているのかは未知数だが)。

そろそろ経済的にも厳しいし、ふらふらしていられないので物は試しにと面接に行ってみたら、「これからお仕事をお任せしたいです」と言ってもらえた。
トライアル期間ということでいくつか記事を書くことになったが、ひとまずフリーでの契約で入るため請求書ベースでの支払いになる。
もし自分の実力と先方が求めているものがうまくマッチングし、稼働率が良いということであれば常勤になる可能性もある、といった話だった。

任せてもらえる具体的な案件は今もやっているようなグルメやイベントなどの紹介をする街歩き系、海外メーカー等が発表したガジェット系のプレスリリースの翻訳、新作映画の告知翻訳、いわゆるゴシップ的なネット記事、実力が付けば著名人のインタビュー記事などといった感じだった。
経歴を見て一番期待しているのは「街歩き系」メディアの記事だと言われた。
もし常勤になるのだとしたら物書きだけではなく、ライターへの発注やクライアントとの打ち合わせなどの編集業務も任せたい、と言ってもらえた。
普通だったら最初は編集アシスタントから入ってフリーランスライターへの道へ進むことの方が多いだろうから、勉強しなおしというか、今までかなり我流で取材や記事発信を行ってきたからここで今一度ノウハウを身に着けることができるのは非常に魅力的だと思う。

実際のところ、これからどうなっていくんだろうか。
最低限生活できるくらいの収入があれば、ぜひとも既存のメディアの投稿頻度をあげつつ、今回の会社での記事も増やしつつ…と前向きに行動していきたいが、お金が目減りしていくようだったらダブルワークのアルバイトのシフトも増やさなければならないだろうし、そうすると時間的な制約ができて本業(にしていきたいと思っている)が疎かになってしまうだろうし。
そうすればまたすべて投げ出して一から就職活動をし直し、ということになってしまうのも避けたいが、そうなる可能性も十分にある。

家族との関係も完全に切れたまま半年が経ったし、今転がり込んでほぼヒモ状態であるからこれ以上彼氏に頼ることもしたくない。
不安なことだらけだが、でもやるしかない。
不安だ不安だと言って、目の前のことを疎かにしていてはきっといけないだろう。
どのみち数をこなせば実力になるしこれからの経験は無駄にはならないから、「やっぱダメだったわ、ふつーに就活するか」となったときは、その時はその時で気持ちを切り替えて行動するか。
一応この夏でライター業も1年経験したことになるから、ようやく「経験1年以上」の求人にも応募できるだろうし。
年齢的にもギリ来年の春までは第二新卒枠で就活できるし、今年いっぱいはやれることをやってみよう。
それでダメだったら、また就活しよう。

新卒で手堅い企業に就職したから「これで安泰だ」なんて思っていたけれど、こんな人生ジェットコースターになるとは思ってもいなかった。
ジェットコースターも降りれば「案外怖くなかった」となるし、そんなに深刻になりすぎないようにしよう。

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by innocentl | 2016-05-24 21:09 | 日常 | Trackback | Comments(0)

ウリと貧困(乱文)

男がゲイの男性相手に身体を売る風俗は「ウリ専」という。

男性差別的でおかしいなとは常々思うのだが、男同士の性行は法律的に引っかかることはないため、基本的にどの店でも本番、いわゆるアナルセックスまで行うことができる。

法的な規制がないために、ピンサロやソープ、デリヘルなどの法律の穴抜け的な多種多様な業務形態があるわけでもない。

唯一違いを上げるとすれば「アロママッサージ」を謡い、オイルマッサージを客に施した後に手で射精させるタイプの、いわゆる「ヌキありマッサージ」が異質であるか、といった具合だ。

もちろんオイルマッサージをした後に本番をすることができる店もあるので、なぜゲイの風俗業界でマッサージ系の店だけその他のウリ専と区別されているのかはよくわからない。

業界最大手のウリ専は学校の教室やソープランドを模したプレイルームがあり、イメクラのような側面もある。

こうした個室(やイメージプレイができるプレイルーム)を用意できる資本力のあるウリ専以外の、その他有象無象のウリ専はたいていマンションの一室で行為を行ったり、ホテルや自宅にボーイを派遣するようなデリヘルタイプが多い。

利用料金は業界最大手のウリ専で7014000円がスタンダードコースだ。

つまりボーイの手取りは一回のプレイで6000円~8000円であるのではないだろうか。

風俗で働く女性の手取りに比べると幾分少ないような気もするが、業界ではこれが適正価格のようだ。


先日、ウリ専で働くという男と話す機会があった。

彼は小学生に入る前に両親が離婚し、施設に預けられた。

そのまま施設で育ち、18歳になって高校を卒業すると同時に施設も「卒業」したという。

親も保証人もいない状況でいきなり社会に放り出されるというのも残酷だが、こうした人種に日本の社会・企業は厳しく、正規雇用はされなかったという。

もちろんそれだけが就職活動がうまくいかなかった原因とは限らないし、保証人代行会社を利用するとか、福祉施設に訴えかけるとか、もっと別の方法を取るべきだったのかもしれない。自業自得だ、という意見もあるだろう。

しかし施設では食事も勉強に必要なものも用意されているし、ゲームやおもちゃのような嗜好品を除けばすべて職員が用意してくれていたという。

施設を出るまではまともに一人で買い物もしたことがなく、「シャンプーや洗剤がこんなに高いものだとは思わなかった」と話していた。

彼はもともと自助能力の低いわけではなかったと思うが、施設暮らしで幾分浮世離れしてしまい、結果として自助能力が低いまま社会に放り出されてしまった。

施設を出てからしばらくは友人の家に転がり込んでアルバイトをしていたそうだが、そのうちにウリ専で働くようになったという。

現在はウリ専の寮(といっても、店の事務所の角にある二段ベッド)で生活しているという。

また、別のウリ専で働く男は母子家庭で、母親が精神疾患を患っており、彼がウリ専で稼いだ金はほとんど生活費に消えるという。

モラルハラスメント、金銭的な搾取だと思ったが、彼自身は「俺がなんとかしないとお母さんがかわいそうだから」とあくまで家族をかばった。


ノンケの性風俗に「デッドボール」という風俗店がある。

「ブス、デブ、ババア上等」とし、他店での採用を断られるような容姿や年齢に問題がある女性でも採用をし、表向きには「風俗嬢のレベルは日本ワースト1、怖いもの見たさで利用しろ」といったような、ある種「見世物小屋」的な売り出し方をしている店だ。

こうした見世物小屋的な売り出し方が話題になりメディアなどでも取り上げられているが、あくまでそれは客を釣るためのエサで、実際は「見た目に難のある地雷女性」を怖いもの見たさで指名する人よりは、そこそこの見た目の女性がよく稼働するごくありふれたデリヘルであるそうだ。

そのデッドボールでは、従業員が役所や福祉関係の手続きを手伝ったり、アドバイスを行ったり、風俗産業界で働かざるを得なくなってしまった女性のサポートを行っているという。

何度かソーシャルワーカーや弁護士などを待合室に呼び、借金などに悩む風俗嬢の法律相談などを行ったこともあるという。

一般的にLGBTの人は高所得だというイメージがあるかもしれないが、米国ではホームレスの15%(正確な数字は忘れたので曖昧だが)がLGBTであるという。

マイノリティ故にコミュニティを排除され、行き場を失ってしまう貧困層も確実に存在する。

日本で言えば性風俗で働くうえにセクシャルマイノリティという、二重でマイノリティであるがゆえに可視化されないLGBTの貧困が確実に存在する。

そうした人たちがせめて身体を売るという、病気などのリスクのない仕事に就き、精神を病むことなく働ける社会が必要なのではないだろうか。

そうして今、ノンケ業界の風俗で働く女性たちがそうであるように、「風俗」という現場に「福祉」が手を差し伸べつつあることを模倣するなり、LGBTの貧困も可視化させ、対策を取っていくべきなのではないか。


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by innocentl | 2016-05-18 18:49 | 真面目な話 | Trackback | Comments(0)