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父親の話

久々に実家に帰った。
両親は喧嘩中で、3週間ほど口をききあっていないということは母親からのメールで知らされていたのだが、いつものことであるので特に気にせずに実家へと向かった。

が、今回はどうも事情が違ったようだった。
自分もこの春から就職し、妹は専門を卒業しているので自分よりも1年早く社会人になったわけで、親にとっては子育てはもう終了した状態であるのだが、それが今回の喧嘩のトリガーになっているようだった。

どうやら熟年離婚の危機らしい。
今さら別れられても、と心配になるのだが、もう自分は成人しているので、親が離婚することによって別に何かあるわけでもないし、当人同士の問題であるので口出しもできない。


母と二人で昼食をとった時に、父の嫌いなところについて延々聞かされた。

父は不器用な人間であるので、子供との接し方が上手くないのだ。
そのくせ、自分が小さいころから妹ばかり猫かわいがりし、自分にはことあるごとに厳しく当たってきた。

大学に入ってからというものの、自分はあまり家にいる時間がなくなったのですっかり忘れていたのだが、結構父親からの風当たりは強かったなぁと今更ながらに思い出した。
けれども、男親なんて娘が可愛くて息子とはそんなに話さないというように、みんなそんなものなのではないだろうかという思いもあり、特に深刻にとらえてはいなかったのだが、母からすればそうではなかったらしい。

母の目から見た自分は、どうやら父親に愛されていなかったようだ。
長年一緒に過ごしてきた情のようなものはあるけれど、おそらく親子愛というものとは違うようで、母曰く「自分を避けている」そうな。

そうなのだろうか。
周りには暴力を振るう父、蒸発してしまった父などを持つ友人も何人かいるため、「普通に大学まで出してくれた」家庭に育った自分はそこまで異常ではなく、限りなく「ふつう」の家庭に育ってきたという自覚があった。

父親ともしょっちゅう飲んで語り合う、といったような関係ではないが、二人になればぽつりぽつりとお互いのことを話したりもするし、険悪な関係ではないと思う。
彼は不器用なだけなのではないだろうか。


高校生の頃、友達と遊園地に遊びに行く約束をしたとき、そんなにお小遣いを貰っていなかったので所持金の心配をしていたら、黙ってお金を握らせてくれたこともあった。
母の言うほど悪い人間ではないと思うのだが、これは僕が鈍感なだけなのか、麻痺しているだけなのか。

「夫として」の父親のことは母しか知る由もないが、少なくとも父親としての父は満点とまではいかなくとも、そこそこの父親だったと思う。


今回の離婚の危機が母のヒステリーであることを願っているが、「子は鎹」という言葉にあるように、子供が二人とも家を出てしまったので(妹は引越し準備中)どうなることやら、と言った感じである。

結婚ができない自分が結婚生活の苦労など想像もつくはずもないが、寄り添ってきた者同士が今後独りで生きていくのは辛いと思う。
ただでさえ一人で生きていくことに息切れ気味の僕が言っても説得力はないが。
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by innocentl | 2014-09-07 22:32 | 日常 | Trackback | Comments(0)