予定のない休みの日

予定のない休みの日、家で映画を観ていたり、洗濯物を片付けたり、スマホゲームをやったりして過ごしているうちに彼氏が家に帰ってきた。
「あー、部屋着のまま。寝ぐせも直してないじゃん。一歩も家から出てないの?」と小言を言われるけれど、なぜだか少し嬉しそうな顔をしているのが面白い。

寝ぐせを直してから服を着替えて、出かけ際にトップノートがアップルやメロンの「夏!」を思わせる香りの香水をつけたが、香水が嫌いな彼氏から「食事に行くんだし、そんなのつけなくていいよ」と渋い顔をして注意された。

2人で近所の定食屋に行き、特別何の面白みもない豚の生姜焼き定食と焼き魚の定食を食べてから店を出る。
そして無料のクーポンがあるからとアイスクリーム屋へ寄り、小さなアイスを貰って2人で近所の土手まで歩く。
「手持ち花火ってまだ売ってるかな。やろうよ」と話して何件かコンビニや雑貨屋を見てみるけれど、さすがにもうどこにも売っていなかったどころか、この間まで花火が置いてあった場所には「秋のフルーツ盛り合わせ」みたいなギフト用品のカタログが並べてあった。

小高くなった土手からはスカイツリーが輝いているのが見えて、「東京タワーよりはスカイツリーの方が好きだな。埼玉からも見えたし、建設中の様子も知ってるし。東京タワーはなんていうか、馴染みがない。外国人観光客向けの『TOKYO』ってイメージ」などとくだらない会話をしながらぶらぶらと当てもなく歩いた。
1週間前までは昼間はじりじりと肌が焼けるような日が差して、夜になってもむわっとした暑さが残っていてあんなに寝苦しかったのに、土手は秋風が吹いていて半袖だと少し肌寒く感じた。

「夏も終わりだね」
「今年はスイカ食べなかったね」
「買って帰ろうか」

そんな会話をしながら閉店間際のスーパーへ行き、ビールと酎ハイ、6分の1にカットされたスイカとスナック菓子を少し買って狭いアパートまで帰った。
家に帰るころには、腕につけた香水はムスクのラストノートがほんのり香る程度になっていた。

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by innocentl | 2017-09-04 11:33 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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