浮草人生

食いつなぐためにアルバイトをしている。
フリーランスを名乗り原稿を書く仕事もしている。
なんとなくハローワークに行ったりもして、再就職ということも視野に入れて活動をしている。

一応雇用保険(失業給付)が下りる範囲内での労働はしているが、マインドとしては確実に無職に近いものだ。
貧乏フリーランスとも、フリーターとも、モラトリアムとも、求職者とも言えるが、自分の今の社会的な立ち位置とは何だろう。

「ゆくゆくはフリーで食っていけるように活動してます。まだ食えないですけど」
「なんとなくフリーターっていう身分に落ち着いちゃったのかな」
「失業給付がまだ下りてないからもう少しだけゆっくりしようかと思って」
「やっぱこのままじゃいけないから、企業に再就職かな。仕事探し中」

どれも正解だけど、どれも外れな気がする。
上記全ての人格が僕の頭の中に入る。
それを全てひっくるめて「モラトリアム」というものなのかもしれないが、果たしてそんな生温い状況のまま生きていていいのだろうか。
今はなんとか命は繋げているけれども、この生活というのは例えば何か病気をしたり、家主の気が変わったりすればあっけなく崩壊する脆いものだ。

今住む場所を失えば、今度こそ確実に路頭に迷う。
そういう打算的な考えだけでつながっている関係でもないと思いたいのだが、現実問題として、だ。
家族との縁も事切れたし、20数年一緒に暮らしてきたものなのに案外最後はあっけないものなのだなと思ったりもした。
家族でさえそうなのだから、血がつながっていない人間との関係などなおさらだろう。

ようやく重い腰を上げて住民票を今の住所に移す。
戸籍も分籍して、天涯孤独になる。
浮草のような人生だ。

自分はいま社会のどこに属しているのだろうとか、自分という人間から発せられるメッセージを受け取っている人がどれほどいるのだろうとか、あっさりどこかで死んだらどれだけの人がリアルな実感を持って自分の死を受け入れてくれるのだろうかとか、浮草人生を歩んでいるととにかく自己の存在に確固とした意義を見出せない。
リアリティがないとも言うのかもしれない。

自分の人生なのだから自分で意義を見出せばいい、感傷に浸っている暇があれば行動を起こせばいい。
理解はしている。
次のステップに進まなければいけないのに、モラトリアムだ。

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by innocentl | 2016-03-08 20:32 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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