歪んだ自己愛とモテ

「俺はブサイクだからモテない」と、嘆いている知人がいた。
今ではもう絶縁しているのだが、仮に知人と書いておく。

その人は確かに見た目は良くなかったかもしれないが、生理的に不快感を覚えるような顔立ちではなかったし、まあよくいるタイプの印象に残りづらい顔だった。
彼くらいの見た目の人でも恋人を作ったりしている人はたくさんいるので、そこまで自分の見た目に対して悲観的にならなくても…と思っていたのだが、彼がモテない理由が良くわかる出来事があった。

たまたま友人と入ったショットバーに、彼と彼の友人たちが先に数人で飲んでいた。
その中のグループでは彼しか僕は知人がいなかったので適当に挨拶をしておいたのだが、席が隣になったこともあってか僕のグループともちょこちょこテーブル越しに会話をするようになっていった。
酔うと言葉が悪くなるタイプの人であったが、別にそれには慣れていたので僕は気にならなかった。(僕の友人は「何あの失礼な人」と言っていたが)

そこで、彼は悪乗りをして彼のグループに所属する友人らに強い酒をガンガン飲ませた挙句、潰したのだ。
「あーあ」と思いながら見ていたのだが、あろうことか彼は僕にその酔いつぶれて吐きまくっている彼の友人らの介抱を任せて別の店に飲みに行ったのだ。
たまたま席が隣になっただけの、顔見知り程度の僕にこんな面倒事を押し付けておいて、自分は飄々と別の店に飲みに出かけたのだ。

彼は自分が加害者になっても決して被害者面を止めない。
現にこの事件の翌日もSNSに「昨日も飲みに出かけたけどモテなかった。やっぱり俺には魅力がないのか」のようなことを書き上げてアップしていた。
彼がモテないのは顔でもなんでもなく、その厚顔無恥な人間性が原因なのではないだろうか。

自己愛が強い割にそれが歪んでいるために、人に対する優しさとか「これをやったらいけないだろう」とか、そういう他者に対する思いやり全般の基本的なことができないのだ。
結局彼は自分しか好きではないのだ。
人にどれだけ迷惑をかけても、好かれようと努力をしなくても、そんな醜くて汚らわしい性質をありのままに受け入れてくれる人が欲しいという、非現実的な願望に恋しているだけなのだ。

彼は彼氏が欲しいわけではないと思う。
「彼氏がいる自分」に憧れているだけだから、他者に対しての配慮が欠如しているし、人が寄ってこないんだと思う。
自己愛が歪んでいるから、「彼氏がいない自分」が惨めで惨めで仕方ないのだろう。
最終目的が「彼氏のいる自分に酔いしれる」だから、まずそのプロセスの時点で誰も彼を愛するわけがないだろうと思う。

彼はもう30代後半に差し掛かっているし、もう一生己の歪みに気付くことなく死んでいくんだろうなと思うと、憐れだなと感じる。
人から愛されたかったら、まず自分が人を愛すること。
このありふれたワードは、けっこう真理だ。

幸あれ。

人気ブログランキングへ
↑ランキング参加中。

[PR]
by innocentl | 2015-09-20 14:40 | 日常 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://innocentl.exblog.jp/tb/24706049
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< シーグラス バイオハザード >>