風穴を開ける

ピアスを開けるということは、風穴を開けるということであり、現状や社会的な立場に不満があるからこそ起こり得る自傷行為の一つであると、心理学的な見解をネット上で見た。

少なくとも自分のケースを言えば、偉い人には全てお見通しなんだな、と感じた。
ファッションでピアスを開ける人も多いので一概にこうとも言い切れないが、僕の場合はただ単にかっこいいからという理由だけでピアスを開けたわけではない。
23年間髪も染めず、ピアスやタバコのような反社会的なイメージのものには一切手を出してこなかった自分が開けたのだからこそ、身体に風穴を開けるという行為は生半可な決断力で行ったものではない。

まさに現状を打破するため、現状に感じていた不満のやり場を自傷という形で実現させるために、ピアスを開けた。
「自分が変われば運命も変わる」というのはある意味で正しいが、性格や考え方やスキーマなど、中身を変えるのには時間がかかる。
魂という中身の部分を変えるには形から入るというのが一番手っ取り早い。

見た目は大事であるのと同時に、そんなに意味がない。
新陳代謝を繰り返し、常に細胞が死に、新しい細胞が生まれ、僕という人間はこの1分1秒で常に生まれ変わり続けている。
継続性があるから自我のようなものが芽生えているだけであって、数分前の僕は今の僕と全くの別人なのかもしれない。

爪が伸びたら切るように、髪が伸びたら切るように、人は一瞬一瞬の過去を切り捨てて、生きている。
過ぎたことはどうしようもない。
未来を憂うのもナンセンスだ。

非実存的な部分である魂を変えるのは時間がかかるかもしれないが、見た目はわりとすぐにどうにでもなる。
社員証に貼ってある、リクルートスーツを着てぎこちない顔をしている自分の写真を見た後に、鏡で今の自分の姿を確認すると、全くの別人のように思えて笑えてくる。

「一生懸命に頑張ります!ご鞭撻のほど、よろしくお願いします!」的なフレッシュマンが、やや攻撃的なデザインのヒゲをたくわえ、髪をブロックで明るく染め、ピアスまで開けている人間に生まれ変わったのだ。
髪を黒く戻し、ピアスも外せば、見た目はその時の僕に戻るだろうが、一度「振り切れた格好」をするという決断をするまでに至った魂はもう変えられない。

見た目を変えることにより、魂も生まれ変わった。
真面目君な見た目に戻ったとしても、この振り切れた気持ちとバイタリティはもう僕のものだ。

人気ブログランキングへ
↑ランキング参加中。

[PR]
by innocentl | 2015-08-04 15:58 | 日常 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://innocentl.exblog.jp/tb/24510872
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< バーに行った話 ヘアカラー >>