どうしようもなく哀しい



どうしようもなく悲しくなってしまった。
先週、仕事に身が入らずにミスを連発して先輩から注意を受けたことも原因の一つであるし、給料日前で経済的な困窮(とはいうものの、月3万先取りで貯金しているので、実際は口座に金はあるのだが)で焦燥していることも原因のようである。

経済的に余裕がないと、それに対して憤りを感じるのだ。
キャッシュフローはある程度であれば荒んだ心を落ち着かせるので、やはり金は偉大なのである。

そんなこんなで迎えた週末、何かしら楽しいことをして気を紛らわせようとしたら、見てしまったのである。
いい加減、毎回毎回「これが最後」と思って感傷的な気分に浸っているので、こんな記事を書くのも嫌なのだが、現実は小説と違ってすっきりと終わらせてくれないのである。
まぁ単刀直入に言うと、何度も何度も書いているアゲハで出会った港区住まいの彼のことである。

ツイッターを見ていたら、仲の良くない知り合いが彼(と、その友人ら)と偶然銀座で会い、オープンテラスのあるカフェバーでスパークリングワインなどを嗜んだようであるらしきことが書かれていたのである。
無論、自己顕示欲の強いゲイは、その様子を写真におさめるのが大好きであるので、彼の顔をばっちりと確認してしまったのである。

なんと世間の狭いことよ。
SEX AND THE CITYでは主人公のキャリーが「一つの恋が終わるたびに、この街には地雷原が増えてゆく。近寄りたくない場所、会いたくない人が増えるのだ」と語っていたが、それはこの東京でも同じである。
さらにマイノリティであるゲイなら尚更のこと、コミュニティは狭いのである。

しかしまあ、「銀座で偶然会ったので」だと?
この春から新卒で働き始めた自分は、当然銀座を目的もなくぶらつくような経済的な余裕も、度胸すらもない。
なのに、彼らは飄々としているから見かけではわかりづらいが、それなりの社会的な地位と仕事、そしてそれに見合うだけの潤沢な資金を持っているのだろうと思うと、どうしようもなく羨ましい。

自分だって就職活動を頑張った。
大学時代も、まあ遊んでもいたけれど真面目に講義にも出て、今の仕事に就いた。
新卒でまだ2回しか給与を貰っていない状態なので仕方ないと言えば仕方ないのだけれども、彼らのような生活が羨ましい。

悲しくなる理由がまた一つできてしまった。
僕は決して搾取されているわけではない。
むしろ世間一般で言う「いい業界」で働いていると思う。

ほぼ定時で帰れるし、(新卒なので今の段階ではどんぐりの背比べであるが)収入も世間一般の会社よりは良い方である。
さらに社会的な地位もそう悪くはない職種であるので、先日この年齢にしてゴールドカードも作ることができた。
あとは時間と実力がものをいうのだ。

少なくとも10年近く社会人をしている彼らと違い、僕はまだ2ヶ月目なのだ。
仕方がないことなのだ、と言い聞かせるくらいしかできず、ほぼ自己暗示である。


話がそれてしまったが、僕にとって彼という存在は勝てないライバルのようなものであるのかもしれない。
かといって「目標」と言うのも優等生すぎるので何かニュアンスが違うような気もするし、彼のようになりたいのかどうかは良くわからない。
ただ、別ベクトルで彼に対抗できるような人間になりたい気はする。

彼は流動的な業界でうまく立ち回り、クリエイティブな仕事をして高い収入を得ている人種である。
僕は世間一般でいう「お堅い」業界で、クリエイティブではなくともお堅く仕事をこなし、堅実に生きるための金を得ている。

彼は僕の職種のことを「将来に不安はなさそうだけど、少し退屈そう」と言っていた。
まさにその通りだとは思うが、何せ2ヶ月じゃ何もわからない。
人によっては夏が終わるまでまだ研修が続いているような会社もあるだろうし、新卒の僕には仕事の面白さや大変さがまだよく見通せないのである。


早く、稼げるようになりたい。
しょうもないミスを一つ一つ潰していくことをまずは第一目標にして、来週も戦っていこうと思う。

見返したいとか、評価されたいとか、そんな幼稚な思いではないけれど、地雷原の東京を歩けば彼という地雷にぶち当たるのはそう遠くない未来であるだろうから、いつかまた彼と会ったその日に、余裕気な笑顔で軽く挨拶でもしたものだ。
「元気そうだね」「仕事は順調だよ」なんてセリフが、ばっちりハマるような男になっていたい。
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by innocentl | 2014-06-15 22:26 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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