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同性愛を治療?

「同性愛を『治療』しようとするな」~米国心理学協会が精神療法士らに苦言

同性愛を治療ですか…。
未だにそんなことを言ってる人たちがいるってことに驚いたけど、やっぱり世の中まだまだホモフォビアだらけなんでしょうね。


治療、ね。

国際医学会やWHOでは「同性愛は病ではない」と定義されているし、本人が治療を望むのならまだしも、勝手に「あなたは病気なんだから治療しなきゃ!」ってズカズカと入ってこられるのは嫌ですね。
倫理的な問題に関わりますしね。

自分だって、自分が同性愛者だと気付いた時は悩みました。
本を読んだり、インターネットを使ったりして「治療法」を探していました。
たいていわけのわからないカウンセリングだったり、脳の手術がどうのだの、脳波がなんとかといった感じの内容だったのですが。

でも、気付いたんですよ。
「あ、これは治らないものなんだ」と。
こういう感覚、わかりますよね?治らないものはいくら努力やお金を注ぎ込んだとしても治らない。

だからアイデンティティの一部として認められるように努力しました。

今では、自分が同性愛者であるという事実に対して嫌悪感や罪悪感などは感じていません。
まぁ個人意識のレベルでね。こういったホモフォビアたちの意見を聞くと、いまだに心は折れます。
テレビで同性愛を馬鹿にした内容を見かけるたび、悔しくて心臓がギュッと締め付けられます。

ゲイリブではないですし、街中で「同性愛者に権利を!」などと声高に叫ぶことなどできません。
ごく普通に学校に行き、ごく普通に友達と付き合い、ごく普通に生活する高校3年生。
一見どこにでもいるような男が自分です。


「別に同性愛者がいてもいいんじゃないの。自分の周りにいたら嫌だけど」
こう思っている人も少なくないのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、ごくありふれている「普通の高校生」のうちの1人が自分なんです。
同性愛者は「特殊」なものではないのです。

例えば新宿駅前での話。
同性愛者である自分から見れば、ゲイの人が大勢いる印象を受けますが、異性愛者のあなたは「あそこのあの人がゲイだ」と、見分けることはできますか。

おそらくできないでしょう。
それだけ「普通」の人間なのです。同性愛者だからといって、何一つ特別なことはありません。

同性愛はマイノリティーと呼ぶには、あまりにも数が多すぎます。
「別にいいけど、自分は嫌」という発言をする人の親友が、実は同性愛者であったということも十分に考えられます。決して大げさな話をしているわけではありません。

今まで喜びや悲しみも分かち合ってきた親友が同性愛者だとカミングアウトしてきた時、あなたはその人を排除できますか。
気持ち悪いから近寄るなと、大声で拒否することはできますか。


「ゲイは危険。病気だ」と言われていますが、どうでしょう。

今まで自分が同性愛者であるという理由で、人を傷つけたでしょうか。
誰かを殺しましたか。
異性愛者の男性をレイプしたでしょうか。
女性に暴力をふるったでしょうか。
街で暴れたでしょうか。

「生産性がないから生きている意味がない」と言う人もいます。
では、生殖機能が病気で失われてしまった人は?
重度の障害があり、寝たきりの状態の人は?
体が衰えてしまった老人は?
部屋に引きこもってパソコンばかりやっている青年は?

彼らも生産性がないからという理由で、社会から排除されてもよい存在なのでしょうか。

「自然の摂理に反しているからいけないのだ」と言う人もいます。
これはどうでしょう。

猿にも鳥にも虫にも、同性愛は一定の割合で存在しています。
このバランスで、自然界の均衡が保たれているとも言われています。

もっと過激な例を出しましょうか。
カマキリなどの虫は、交尾が終わった後にメスがオスを食べてしまいます。
では、「自然界に存在しているから」という理由で、セックスが終わった後に相手を殺してしまってもよいのでしょうか。

人間の精神・感情の話に「自然界」の話題を出してしまってはキリがありません。
非常にナンセンスです。


最後に、とても感情的な話になってしまいますが、一つだけ。

自分は、今付き合っている人に惹かれ、恋をしている。
彼のことをかけがえのない人だと思っている。

仮に彼らの言う「治療」を受け、女性を愛する体になれたとしても、今の彼を捨てることなどできましょうか。

それだけです。


では、受験生は受験生らしく勉強をしてきます。
by innocentl | 2009-09-03 18:03 | 真面目な話 | Trackback | Comments(0)


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